『バディミッションBOND』感想~絆をテーマにしたシナリオと個性豊かなキャラたち
GWウィーク一斉トライアルでプレイし始めたら一気にクリアしてしまいました。
そのくらい面白い作品だったので感想についてまとめてみたいと思います。
あらすじ
ヒーローを目指す警察官・ルークの勤務する警察署に、女性が誘拐された様子が撮影された動画メールが送られてくる。事件として取り合わず、捜査しようともしない上司の指示を無視して、ルークは独自に捜査を始める。やがて女性の監禁場所として特定した場所に潜入するが、そこにいたのは「怪盗ビースト」として世界に知られている男・アーロンだった。2人で協力して女性の救出に成功するが、あるきっかけから突如その女性が暴れ出す。一連の事件に「DISCARD」という犯罪組織が関わっていると知った2人は、組織が根城にしていると特定したミカグラ島へ向かう。
ミカグラ島へ向かう飛行船で知り合った、元忍者のモクマと、天才詐欺師のチェズレイ。彼らもDISCARDに因縁があることを知り、4人でチームを組んでDISCARDを追うことを決意する。(Wikipediaより)
キャラ別感想
ルーク:鋼のメンタル主人公
最初になぜルークが「ヒーローを目指すのか」という父親とのエピソードを丁寧にやってくれたおかげで感情移入できましたし、最後の大どんでん返しにも衝撃を受けたのでライターさん上手いなあと思いました。
何者でもなかった彼が最初に送られたのが大切な贈り物である名前、そしてミカグラ島で繋いだ絆があるからこそ、何度でも手を繋ぎにいけるのだと。
警察官時代の彼は誰とも繋がろうとしなかった。ヒーロー(理想)の背中を追いかけることに夢中で、だから彼と誰も繋がろうとしない、理解しようとしない。
アーロンとの出会いは幼少期・現代を通してやっぱり運命なんだなと思います。理解者がいてヒーローはヒーロー足りえるのだと。
色んな人に手を差し伸べられて、自分から何度も手を伸ばしたらこそヒーローって言葉が似あう彼なんだと思います。
性格は実直でまじめ、チームBONDの緩衝役。ADVなのでネタ選択肢が多かったですが、「ルークはこんなこと言わない!!」と葛藤してました。
食べ物を食べる時のモグモグの表情、シバコと戯れている時が可愛くて癒されます。
アーロン:優しい人、そして運命
序盤の「あばよヒーロー」はよくある先の展開を見せる演出かと思ったら伏線だとはと思わなかった。
何度もするドギー呼び、名前のブレスレットを何度も盗むところを思うと気づいて欲しかったんだよね!!と。粗野なように見えて、実際は周囲の機微に敏感だし、ルークに特に当たりが強いのは信頼してる証拠なんじゃないかと思います。本当にアーロン優しい。私の中ではルークよりアーロンの方が光属性のイメージ。
友達が戻ってこないことを受け入れて恨まない、紛争地帯で子どもたちを守って生きていくって並大抵のことではできないので。
ルークはどちらかというとファントム(虚無)に似ているというか、光というか魂の根底がヒーローな感じ。
モクマ:魔性の初恋キラー
チェズレイ:母親の呪いに縛られた子ども
良かったところ
痒いところに手が届く立ち絵・1枚絵の豊富さ
通常のADVではシナリオの分量にキャラの表情差分が足りず、想像で補う作品も正直多いのですが、この作品は場面に応じてキャラたちが動いているのを立ち絵から感じられるので、さすが任天堂さんだなと思いました。
豪華な声優陣の熱演
声優さんたちの熱演のおかげもありどんどん物語に引き込まれていきました。
特に凄いと思ったのはこの文章量でサブストーリーに至るまで大体がフルボイスだったこと。これはぜひプレイして欲しいと思いますが、この文章量でグリグリ立ち絵が動いてフルボイスって凄いことなので感動しました。
惜しかったところ
シナリオは満点だったのですが、周回プレイが面倒くさいのが難点でした。特に、バディエピソードとサイドエピソードを解放するためには章ごとに「Sランクを取る」「決められたコンビで調査or潜入」をしなければならないので、周回プレイが必須でした。
R1ボタンでスキップ出来ますが、2週目捜査は失敗した形での差分テキストになるので微妙にスキップできず。潜入では1周目とは異なるルートを行けばいいとは言え、繰り返し感は否めないので正直キツかったです。